2020年3月の輸出入総額は、中国全体で前年同期比4.0％減の3504億米ドル（約61兆6113億円）となった。うち輸出は6.6％減の1581億5000万米ドルに低迷したものの、減少率は1〜2月の17.2％から縮小。市場予想（13.9％減）より小幅な下げにとどまった。輸入も0.9％減の1652億5000万米ドルと減少ペースが1〜2月の4.0％から鈍化し、市場予想（9.8％減）よりも小幅な下げだった。貿易収支は199億米ドルの黒字を回復している（1〜2月は71億米ドルの赤字）。中国海関総署（税関）が14日発表した。
　新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1〜2月は製造業などで春節（旧正月）後の操業再開が遅れ、物流も停滞した。なお、海関総署は今年から1月、2月の単月統計発表を取りやめ、1〜2月の累計データを公表する形に切り替えている。
　1〜3月の累計では、輸出入総額が8.4％減の9432億2000万米ドル。うち輸出は13.3％減の4782億1000万米ドル、輸入は2.9％減の4650億1000万米ドルだった。貿易黒字は132億米ドルで推移している。
　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜3月累計で前年同期比5.7％減の3兆9400億人民元。輸出入全体に占める割合は60％となっている。うち輸出は11.3％減の1兆9500億人民元、輸入は0.5％増の1兆9900億人民元だった。
　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は総じて縮小。最大の貿易相手である欧州連合（EU）が1〜3月に前年同期比で16.0％減少したほか、米国が25.2％、香港が16.8％、日本が16.0％、韓国が11.3％、インドが9.9％ずつ減少した。一方、台湾が2.3％、アセアンが0.4％ずつ増加している。
　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の58.5％を占める機械・電力設備の輸出額が1〜3月に前年同期比11.5％減の1兆9500億人民元。17.9％を占める7大労働集約型製品（服飾、紡績品、靴類、家具、プラスチック製品、バッグ、玩具）も15.3％減の5969億8000万人民元に下向いた。


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