中国の国家衛生健康委員会は10日、新型コロナウイルス感染による肺炎の国内治癒率が9日時点で8.2％に上昇したと報告した。1月27日の1.3％から大きく改善したとしている。うち、患者数の最も多い湖北省武漢市でも治癒率が6.2％に達し、1月27日の2.6％から上昇した。専門家の間では、感染拡大のピークが2月中下旬に到来するとの見方も浮上している。

　国家衛生健康委によると、武漢市、湖北省、全国の治癒率は9日時点で6.2％、6.1％、8.2％。1月27日の2.6％、1.7％、1.3％から大きく上昇している。同委は10日の記者会見で、「全国各地の医療活動が初歩的な効果をあらわし始めた」とし、今後も医療支援や病床供給に注力する方針を示した。

　一方、海外メディアは10日、感染症疫学の専門家の見解として、「現在の傾向が続くと仮定すれば、武漢での感染拡大のピークは2月中下旬になる見通し」と報じた。ただ、同専門家は「現時点のデータに基づけば、ピーク時の感染率は5％を超える可能性がある」とも指摘。「これはつまり、ピークまでに武漢では少なくとも20人に1人が感染者になる恐れがあるということだ」としている。

　国家衛生健康委員会の最新発表によると、11日午前零時（現地時間）の時点で新型コロナウイルス感染による肺炎患者は累計4万2638人に達した。累計の死者は1016人、治癒し退院した人は3996人に上る。疑い例は2万1675人となった。

　また、10日に新たに増えた患者は2478人。死者は108人増えた。新たに報告された疑い例は3536人に上っている。


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