中国の通信設備メーカー最大手、華為技術有限公司（ファーウェイ）が国産ICの採用を拡大するもようだ。同社は現在、世界最大手ファウンドリの台湾積体電路製造（TSMC：2330/TW）に生産を委託しているが、中国の中芯国際集成電路製造（SMIC：981/HK）に移行していく方針という。米国の規制強化をにらみ、リスク回避を図るのが狙いだ。外電が16日、消息筋情報として伝えた。

　華為は傘下にチップ設計部門の海思半導体（HiSilicon Technology）を擁し、主にTSMCに製造を委託している。消息筋によれば、海思半導体の一部エンジニアは2019年末以降、SMIC向けに設計を開始。華為はこれまで、先端チップの製造をTSMCに委託し、SMICは「2級サプライヤー」の位置付けだったが、現在ではSMICとの協力を強化しているという。

　米国政府は現在、同国製の半導体設備を使用する外国企業が中国向けに製品供給を行う場合、ラインセンスを取得することを義務付ける新規定の導入を検討中とされる。この新規定はTSMCも対象となる。


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