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  ニュース     2019/12/19 18:59

中国:北京高級オフィス稼働率悪化、10年ぶり高水準15.9%に上昇 無料記事

 中国首都の北京市で高級オフィスビルの空室率が10年ぶりの高水準まで上昇している。新たなオフィスビルの開業が相次いでいるため。今年末の北京高級オフィスビル空室率は、前年末比で5.3ポイント高い15.9%に達したとみられる。不動産仲介コンサルティングのコリアーズ・インターナショナルが17日に報告した内容として、中国新聞網が伝えた。

 北京市では近年、高級オフィスの大量供給が続いている。年間で81万平米近くが新たに供給されるなか、2018年は「需給バランスの均衡点」とされる10%を突破。10.6%にまで悪化した。この流れは19年も持続し、年間で90万平米以上が供給される見込み。特に第3四半期は新たな供給面積が54万平米を記録した。この四半期だけで2008〜18年にかけた年間平均(46万平米)を8万平米も上回ったという。

 需要の増大を見越し、今後も大型の高級オフィスビルが相次ぎ完工する予定。今回の供給ピーク期は20年まで持続し、北京市の空室率は20年末まで上昇し続けるとの見方を示した。

 高級オフィスの賃料相場も軟化している。足もとの19年末時点では、1平米当たりの月額賃料が前年末比4%安の平均343人民元(約5370円)で推移中だ。今後に関しても、向こう1〜2年は弱含むと分析している。

 ただ、北京高級オフィスの絶対量はまだ小さいとの見方を示した。高級オフィス面積は、マンハッタンの20%水準、パリの25%水準にとどまると指摘。世界10位のベルリンと比較しても、その40%水準に過ぎないと報告した。また、上海市に関しても、高級オフィスの需要は潜在的に大きいとみているという。


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