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  ニュース     2019/11/19 18:59

香港:8〜10月失業率3.1%と2年ぶり高水準、外食など大幅悪化 無料記事

 香港政府統計処が18日発表した2019年8〜10月の失業率(速報値、季節調整済み)は3.1%となり、前期(7〜9月)の2.9%から0.2ポイント上昇した。これは2017年8〜10月以来、2年ぶりの高水準。民主化デモの長期化で景気が悪化する中、外食サービス業界では失業率が6.1%まで上昇し、6年以上ぶりの水準を付けている。

 香港の失業率は18年2〜4月から19年4〜6月まで15期連続で過去最低水準の2.8%を維持していたが、19年5〜7月以降に上昇。景気悪化の影響が徐々に顕在化してきたようだ。観光客の減少や域内住民の消費マインド低下を受け、小売、ホテル、外食といった業界を中心に売り上げが減少し、人件費の削減を強いられている。統計処によると、小売、ホテル、外食を含む観光関連セクターの失業率は8〜10月に5.0%に上昇し、17年初め以来の高水準を記録した。香港労工福利局の羅致光局長は、今後さらに失業率の上昇圧力が強まるとみている。

 INGのエコノミストは、20年初めには全体の失業率が4%まで悪化する可能性を指摘。中でも、小売・飲食業界では8%まで上昇する恐れがあると分析した。また観光関連セクターの失業率に関しては、「無給休暇」の取得を進めている企業もあるため、実際の雇用状況は失業率で示される数字よりも悪いと指摘するアナリストもいる。


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