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  ニュース     2020/01/31 19:29

中国:新型肺炎で消費減退へ、ネット通販は需要持続 無料記事

 新型コロナウイルス(2019-nCoV)の感染拡大が響き、今年の春節(旧正月)連休は消費が冷え込みそうだ。多数の人が外出を控えるなか、インターネット通販を除いた消費低迷は必至となっている。ただ、在宅消費は盛り上がりを持続するとみられている。中国新聞網が1月31日に伝えた。

 年間で消費が最も活性化する春節期だけに、各種店舗の売り上げは足元で停滞が鮮明化している。交通運輸部の統計でも、旧暦正月(1月25日)以降の全国旅客数は、前年同時期と比較して大きく落ち込んで推移中だ。

 重症急性呼吸器症候群SARS(SARSr-CoV)のネガティブ影響が最大に深刻化した17年前の2003年4〜5月にかけても、消費の不振が鮮明化した経緯がある。03年5月の小売売上高は、前年同期比4.3%増の3463億3000万人民元(約5兆4400億円)。伸びは4月比で3.4ポイントも鈍化した。当時と比べて経済規模が格段に大きいだけに、今年春節の消費低迷は小売業などに打撃を与えるだろう。

 ただ、SARS終息以後も経済成長のトレンドが崩れることはなかった。SARS禍で消費が急ピッチに減退したアパレル、紡織品、スポーツ用品、娯楽品、オフィス用品を中心に販売が回復。その後は売上高が過去最多を記録した。

 今年春節の消費低迷は避けられないものの、全国小売売上高に占めるネット通販の比率は足元で20%を超えている。実店舗の不調は続いているものの、出前や京東、淘宝などネット通販サービス類の存在感は以前よりも増した。さらにはネットを経由し、最新の映画作品も鑑賞可能となっている。ある程度の消費減退は想定されるものの、新型肺炎の制圧後は消費が回復基調に回帰する見通しだ。

 商務部の統計によれば、19年春節連休(2月4〜10日)6日間の全国小売売上高は、前年同時期比で8.5%増の1兆50億人民元に拡大。春節消費品、減農薬食品、スマート家電、デジタル機器、地方特産品などの販売増が目立った。

 過去の春節連休では、10年が3400億人民元、11年が4045億人民元(前年同時期比↑19.0%)、12年が4700億人民元(↑16.2%)、13年が5390億人民元(↑14.7%)、14年が6107億人民元(↑13.3%)、15年が6780億人民元(↑11.0%)、16年が7540億人民元(↑11.2%)、17年が8400億人民元(↑11.4%)、18年が9260億人民元(↑10.2%)に伸び続けている。


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