中国上場自動車部品メーカーの今年1〜3月期は、合算の純利益が前年同期比52％減の54億7200万人民元（約829億円）に落ち込んだ。前年同期から60億人民元近い利益が吹き飛んだ計算となる。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした完成車メーカーの生産自粛で受注が激減。第1四半期の合算売上高は、前年同期比19％減の1590億1300万人民元に縮小している。金融統計を手掛ける「東方財富Choice」が上海・深セン市場に上場する車部品メーカー135社の業績を集計して報告した。
　5月10日現在、135社中の35社（26％）が赤字決算を発表している。利益計上組は100社（74％）を数えたものの、うち99社は減益を余儀なくされた。
　サプライチェーンのグローバル化が進むなかで、車業界は新型コロナ騒動に大きく翻弄されている。10万社を超す車部品メーカーを擁する中国は、車部品供給の世界8割以上を担っているだけに、そのインパクトは多大だった。中国で感染が急拡大した1月と2月にかけては、国内部品産業の停滞が海外車メーカーの生産を阻む一方、コロナ感染が海外に広がった3月から4月にかけては、輸入依存度の高い中国の車部品企業や完成車企業が大きな損害を被った。


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