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  ニュース     2020/02/27 18:59

中国1〜3月GDP成長予想4.0→2.5%に引き下げ、年間見通しは維持=GS 無料記事

 ゴールドマン・サックス(GS)は最新リポートで、中国の国内総生産(GDP)成長率が2020年第1四半期(1〜3月)に2.5%まで急減速するとの見通しを示した。従来は4.0%を見込んでいたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済活動の停滞を織り込んでいる。ただ、第2四半期(4〜6月)、第3四半期(7〜9月)に成長率は急加速するとの見方。20年の通年予想については、従来の5.5%を維持している。複数メディアが26日に伝えた。
 GSはリポートの中で、中国当局が打ち出した前例のない措置により、感染拡大の防止に一定の効果が出ていると指摘。ただ同時に、経済活動が大きく抑制されたとも言及した。「直近3週間の(経済)状況は、われわれが予想していたよりも悪い」との見方。生産や消費へのダメージが想定以上に大きいほか、世界各地に感染が拡大していることも新たなリスクになっていると分析した。
 こうした中で、中国政府は財政・金融政策により景気の下支えを図ると予想。うち金融政策については、預金準備率の引き下げ(年間で累計2%)などを見込んでいる。目先の景気鈍化が避けられない中、年間目標を達成するには下半期に高い成長率を達成する必要があると指摘した。
 他の国・地域については、香港の1〜3月期、通年のGDP成長率予想をそれぞれマイナス7.5%、マイナス1.9%に設定。ほか、タイ、マレーシア、シンガポールの通年予想を2.1→1.0%、3.9→2.6%、1.4→0.9%に下方修正している。
 なお、中国の19年GDP成長率は6.1%だった。1990年(3.9%成長)以来の低水準を記録している。四半期ベースでは、6.4%、6.2%、6.0%、6.0%と推移した。


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