中国の家電・音響映像機器販売額（売上一定規模以上の小売業企業）は、2020年1〜2月に前年同月比30.0％減の805億2000億人民元（約1兆2390億円）と大幅に落ち込んだ。国家統計局によれば、新型コロナウイルスの感染拡大が直撃した格好。データが遡れる2001年以降で最大の減少幅となった。19年12月は前年同月比2.7％増、19年の年間では前年比5.6％増で推移している。

　産業在線によると、1〜2月販売（海外向けを含む）はエアコンが35.1％減の1548万2000台、冷蔵庫が24.63％減の776万3000台、洗濯機が25.45％減の765万7000台といずれも急ピッチな縮小を記録したという。海外向けに比べ、国内向けの方がより厳しい状況に置かれた。

　奥維雲網がまとめたオンライン市場の家電販売台数は、2月に冷蔵庫が4.3％減、洗濯機が12.0％減。販売促進が展開されたエアコンは、値引き効果で10.6％増とプラスを確保した。新型コロナが市場拡大に貢献した例もある。空気清浄機の販売額は68.8％増と急成長した。小家電（クッキングヒーター、炊飯器、豆乳製造機等）は22.4％増、浄水器は15.3％増と報告されている。

　1〜2月の通信機器類小売販売額（売上一定規模以上の小売業企業）は8.8％減の664億9000万人民元。19年1〜2月の9.2％減以来の大幅なマイナスを余儀なくされた。19年12月は8.8％増、19年の年間は8.5％増となっている。

　商務部が集計した重点観測小売企業販売額によれば、1〜2月の家電販売額は21.2％、通信機器販売額は6％ずつ落ち込んだ。


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