家電販売の分野でも、インターネット通販の影響力が増大している。今年第1四半期の家電小売販売市場は、新型コロナウイルス感染拡大を逆風にマイナス成長を余儀なくされた。ただ、ネット通販は存在感を高め、小売販売全体に占める比率が50％の大台を初めて超えている。中国電子信息産業発展研究院が27日に発表した「2020年第1四半期 中国家電市場報告」に記された。

　家電小売販売の全国市場は不振に見舞われている。今年1〜3月の販売額は、前年同期比35.8％減の1204億人民元（約1兆8300億円）に落ち込んだ。品目別では、テレビが220億人民元、エアコンが145億人民元、冷蔵庫が135億人民元、洗濯機が105億人民元、キッチン家電が225億人民元、その他生活家電が244億人民元の規模となっている。キッチン家電、ヘルスケア家電が高い伸びを保持し、一部のハイエンド家電、ニッチ家電が安定的な販売成長を堅持した。

　第1四半期の家電小売販売額は、ネット通販が実店舗を初めて上回っている。全体の55.8％に達し、過半を超えた。家電ネット通販の市場シェアは、京東商城（JD/NASDAQ）が29.1％、阿里巴巴集団HD（アリババ・グループ・ホールディング：BABA/NYSE、9988/HK）系の「天猫」が17.3％、蘇寧易購集団（002024/SZ）が16.8％の順。これら大手3業者で全体の63.2％に達した。


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