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  ニュース     2020/02/10 18:59

対中農産物輸出、新型肺炎で8億ドル減も=ベトナム貿易局 無料記事

 ベトナム商工省貿易局はこのほど、新型コロナウイルスの影響で中国への農産物輸出が最大8億米ドル減少する可能性があるとの見方を明らかにした。VNエクスプレスが8日付で伝えた。

 同局のファン・バン・チン局長は7日、新型ウイルスが3カ月以内に収束すれば、中国への農産物輸出が4億〜6億米ドル減少するとの予測を発表。ただ収束にそれ以上の時間がかかる場合は6億〜8億米ドル減少するとの見方を示した。ベトナムにとり、中国は最大の農産物輸出先。2019年の輸出額は水産物や林産物も合わせ、70億米ドルに上っている。

 計画投資省も同様の試算をしており、新型コロナウイルスが3月末までに収束する場合でも、第1四半期の輸出は前年同期に比べ20%以上減少すると予想。対中輸出は25%減るとみている。収束が第2四半期までずれ込む場合、対中輸出は56%減少すると予想している。

 既に農業輸出への打撃は出ている。税関局はテト(旧正月)休暇が始まってから今月4日までの10日間、新型ウイルスの流入を防ぐため中国との国境貿易を停止。これによりドラゴンフルーツとスイカの輸出業者がとりわけ打撃を受けた。その後、グエン・スアン・フック首相の号令で国境貿易は再開され、現在は重度の貿易制限がかかっていない。ただし中国からの発注は停滞しており、ライチやマンゴーなどの輸出が減るとの懸念も出ている。

 商工省輸出促進局のブー・バー・フー局長は、中国以外に新たな市場を開拓する必要があると述べている。


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