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  ニュース     2020/08/26 19:29

中国版GPS「北斗システム」、産業分野で応用加速 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 第3世代「北斗3号」システムのグローバルネットワークが完成した中国独自の衛星測位システム「北斗衞星導航系統(北斗)」は、通信、交通、農業・牧畜、観光など、さまざまな産業分野に応用が広がっている。工人日報が25日報じた。

 新疆ウイグル自治区では、綿花畑に農薬を散布する小型無人機(ドローン)に北斗の高精度測位サービスが利用されている。以前は300ムー(約20ヘクタール)の農薬散布に作業員6人で2日かかっていたが、ドローン1台によって半日で済むようになった。

 牛や羊の首輪に北斗システムを導入して伝統的な遊牧に別れを告げた遊牧民もいる。携帯電話のアプリを通じて牛と羊の位置や動きを自宅で確認できるだけに、自動車で草原を追い回す必要がなくなった。

 牛と羊の生育環境や放牧履歴のトレーシングも可能になった。顧客が高品質の肉製品を購入するのをサポートでき、新疆肉製品のブランド価値向上、さらには現地畜産業の発展に貢献する。 

 新疆で北斗システムを利用する農業用機械は1万台以上、無人運転トラックは5954台、植物保護ドローンは5000台に上った。観光地でもルート設定などでの利用が進んでいる。

 北斗システムの利用は現在、車両監視、情報サービス、車両ナビゲーション、個人の追跡が多く全体の85%を占める。中国の衛星ナビゲーション・測位サービス市場の生産額は毎年20%以上の成長を持続してきた。2020年は4000億人民元(約6兆1700億円)に膨らむと見込まれている。


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