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  ニュース     2020/08/18 18:59

中国:「食糧生産・供給に構造的な問題」、社会科学院が指摘 無料記事

【亜州ビジネス編集部】中国の習近平国家主席がこのほど、食べ物の無駄をなくすよう、改めて指示したことを受けて、食糧供給の状況に対する関心が高まっている。
 中国の食糧生産状況について、社会科学院・農村発展研究所の李国祥研究員は「大豆や飼料用穀物の生産量が少なく、食用油は輸入依存度が高いなど、構造的な問題が依然として存在する」と指摘。「人が食べる穀物の生産量は国内需要を満たす水準で心配はないものの、だからといって危機意識を持たなくてよいというわけではない」と釘を刺した。毎日経済新聞が12日付で伝えた。
 中国科学院地理科学・資源研究所などが2018年に発表したリポートによると、15年に中国都市部の飲食店で出た食べ残しの量は1700万〜1800万トン。これは3000万〜5000万人が1年間に必要とする食べ物の量に相当するという。
 中国では客をもてなすために食べきれないほどの料理をテーブルに並べる習慣があり、近年は国がこうした習慣を改めるよう国民に意識変革を求めているが、根本的な改善には至っていない。今回の習主席の指示を受けて、湖北省武漢市や江蘇省の飲食業界団体などは相次いで、食品ロス対策の提言を発表した。


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