中国通信機器メーカーの華為技術有限公司（ファーウェイ）を民間企業とみるか、政府系企業とみるかで専門家の意見が分かれるなか、「中国政府から巨額の金銭的支援を得ていた」とする論調が広がっている。アナリストや顧客企業の話を総合してウォールストリート・ジャーナルが25日に伝えたところによれば、中国政府からの支援総額は累計で最大750億米ドル（約8兆2100億円）規模に膨らむ見込みという。
　支援額の大部分は、国営銀行からの融資・信用枠約460億米ドル（自社やファーウェイ製品を購入する顧客企業に対し、極めて有利な低金利を供与したほか、政策銀行からの信用供与が過去20年間で累計306億米ドル、融資や輸出信用などによる資金提供が157億米ドル）。これに加え、ハイテク業界振興策に伴う節税分が2008〜18年の10年間で最大250億米ドルに上った。また、補助金16億米ドル、土地代値引き20億米ドルなどの優遇も得たという。
　一方、ファーウェイ側はこの報道を否定。「研究開発支援で少額の補助金を受け取ったものの、中国では珍しくない。ハイテクセクターへの税控除など多岐にわたる政策支援は、他社も恩恵を受けている」などと抗議した。中国外交部も外電情報に反発し、「他の中国企業と同じくファーウェイは民間企業の1社だ」と強調。「成功した実績は、良好な政策環境と切り離せない」とコメントした。


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