中国通信機器・設備メーカー大手の中興通訊（ZTE：763/HK）は16日、「米司法省が贈賄容疑で同社の捜査を進めている」との一部メディアの報道について、現時点で米政府から捜査に関する通知を受けていないとのコメントを発表した。米当局と積極的に連絡を取り、開示すべき事項があればすぐに発表する方針としている。

　外電が消息筋情報として伝えたところによると、ZTEは複数の外国政府役人に対し、現地での事業拡大の便宜を得るために賄賂を贈った疑いがあるという。この報道を受け、16日の香港、中国本土マーケットで同社株が急落。日本時間午後2時40分現在、香港では前営業日比20.5％安の24.65香港ドル、本土ではストップ安で推移している。

ZTEは自主ブランドの各種通信機器、端末を生産。中国移動、中国聯通、中国電信など、国内通信キャリアを大口顧客に持つ。新事業開拓にも意欲。14年9月、東風汽車グループと提携し、EVバス向けワイヤレス充電の実用化を目指すと発表。16年7月には、子会社の中興智能汽車(ZTEスマートオート)を通じ、広東省に拠点を置くEVバスメーカーの珠海広通客車を買収した。


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