詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2020/01/31 18:59

中国:新型肺炎で映画興行収入が激減、春節元日わずか2800万円 無料記事

 活況が期待されていた春節(旧正月)連休の中国映画市場だが、新型コロナウイルスによる肺炎が各地で広がる中、想定外の苦境に陥っている。連休中の封切りが予定されていた新作映画がすべて公開延期を決めたほか、一時休業する映画館が相次ぐ状況だ。オンラインチケット販売の猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)によると、旧暦元旦に当たる1月25日の全国興行収入はわずか181万人民元(約2800万円)。前年同日の興行収入は14億人民元を超え、単日ベースの過去最高を記録していた。
 今年の春節連休は話題作が多かったこともあり、新型肺炎が拡大する前の時点では、興行収入が過去最高の約70億人民元に達する可能性が指摘されていた。ここ数年の春節連休の興行収入を見ると、17年が34億人民元、18年が57億人民元、19年が58億人民元と推移している。
 しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、こうした予測が完全にひっくり返された格好だ。1月23日までに、春節連休にあわせて公開が予定されていた新作映画7作品が続々と封切りの延期を発表した。ジャッキー・チェンの最新作「急先鋒(Vanguard)」や、日本の俳優陣も参加する「唐人街探案3(邦題:僕はチャイナタウンの名探偵3)」などが含まれる。
 こうした中、春節映画の一つとして注目されていたシュー・ジェン監督の「ジィオン媽(Lost In Russia)」が25日、オンラインでの無料公開に踏み切り、話題を集めている。北京字節跳動科技(バイトダンス)の動画配信サイト「西瓜視頻」などで公開されており、28日まで3日間の再生回数は6億回に達したと報じられている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース