中国のインターネット上で18日、「江西省でテスラ『モデル3』を運転中に突然、自動的にスピードが加速して制御不能に陥った」とするユーザーからの告発があった。暴走したモデル3は時速127kmまで加速したが、ブレーキが効かなくなり、最後は衝突して火災が発生したとされる。火災はフロントガラスから車の後部、シャーシから屋根に向かって黒煙を上げて燃え広がった。目撃者によれば、事故を回避するため、運転手は衝突するまで車や歩行者を避けて運転している様子だったという。

　この事故を受けて、ネット上ではテスラの自動運転機能を疑問視する声が上がっている。一方のテスラは遅延なく事故に対処しているとした上で、「車両設計の原理によれば、ブレーキ能力を失ったモデル3が自力（自動）で加速する可能性は極めて低い」と指摘。事故原因については、モデル3が所有者の関連操作データを記録する機能があることから、同データに基づいた政府部門などの結論を待ってから判断するよう求めている。

　今回事故を起こしたテスラ「モデル3」を巡っては、今月1日にも台湾嘉義県の水上郷高速道路を走行中に不審な事故が発生している。中国のスタートアップ情報サイト「36Kr」の情報によれば、車両は減速や対向車を回避するような行動を一切取らず、別事故で前方に横転していたトラックに向かって真っ直ぐに突っ込んだという。不思議なことに「モデル3」の前を走っていた車両はいずれも同トラックを避けたのに対し、後続の「モデル3」はこれを無視して道路左側を高速走行し続け、最終的には事故を起こした。「モデル3」の前には視界を遮る車両はなかったという。幸いこの事故による死傷者はなかった。報道によれば、テスラのオーナーは、自動運転支援システムをオンにして時速約110kmで走行していたとされる。


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