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  ニュース     2020/06/19 18:59

「半導体製造装置」需要拡大、中国主要メーカー増収率2割へ 無料記事

 中国の半導体装置産業が急成長期を迎えている。年間販売額が500万人民元を超える一定規模以上の中国半導体製造装置メーカーは、2019年に47社まで拡大した。これら主要企業の製品販売額は、18年比で30%増の161億8200万人民元(約2440億円)に上る。うち輸出は2.6%増の27億1300万人民元に達した。2016〜19年にかけた増収幅は、年率平均41.3%を記録。このほか2016〜19年にかけた年率平均成長率は、利益(19年は27億1300万人民元)が23.5%、輸出額が27.8%ずつに上っている。中国電子専用設備工業協会による報告内容として、中国電子報が19日付で伝えた。

 中国の半導体製造装置需要は拡大し続けている。国際半導体製造装置材料協会(SEMI)によれば、半導体製造装置と太陽光発電設備の中国市場は、19年に世界2位規模の134億5000万米ドル(約1兆4400億円で世界全体の22.5%)まで膨らんだ。前年比で世界全体が7%減少したにもかかわらず、中国は3%のプラス成長を達成している。

 ただ、競争力が世界大手に劣るために、半導体製造装置の中国メーカー市場シェアは、低いまま推移しているのが現状だ。重要機械のステッパー(縮小投影型露光装置)などを中心に、多くは海外輸入に依存している。国産で最新の半導体製造装置は、19年に回路線幅14ナノメートル(nm)対応が量産体制に移行したばかり。世界トップの5nm対応と比較し、2世代あまりも落後している。

 また、中国の導体製造装置でも、内部のコア部品は海外企業に依存。コア部品の輸入額は、完成品出荷額の30〜40%を占める水準だ。真空ポンプ、ターボ分子ポンプ、ロボットアーム、加熱ユニット、レーザー電源、真空バルブなどを海外から取り寄せている。

 中国の半導体産業が急成長を遂げたことで、国内メーカーの一角も技術レベルの引き上げに躍起だ。主要な集積回路(IC)メーカーが14nm製造プロセス向け投資を加速するなか、中微半導体設備上海有限公司(AMEC)はさらに先を行く5nm対応のイオンエッチング装置を開発。すでに生産ラインの品質認証を得た。AMECは今年の増収率に関し、5割に達するとの強気見通しを堅持している。

 今年第1四半期は新型コロナウイルス感染の流行防止で逆風にさらされたものの、半導体製造装置と太陽光発電設備の国内需要は、通年で成長トレンドを持続する見込みだ。うち主要な半導体製造装置メーカーの製品販売額は、前年比で2割増の200億人民元に達すると予測されるという。


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