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  ニュース     2020/01/16 18:59

中国:地方債の週間起債が最多更新、今週5000億元規模に 無料記事

地方債の起債額が週間ベースで過去最多を記録する見通しだ。各地方政府が計画する今週の地方債発行は、合算で過去最高の5000億人民元(約7兆9800億円)近くに上る。特に公益事業に用いる特別地方債「専項債」の募集が活発化。これらは主にインフラ整備、生態環境保護、産業団地整備に投入される。中国証券報が15日付で伝えた。

 今週の起債が予定される地方債は全国で合計135本を数える。うち129本(起債数全体の95.6%)は専項債で占められた。2019年の地方債・起債初日が1月21日だった点を踏まえると、今年の迅速さがうかがい知れる。今年1月の専項債起債額は6795億4400万人民元(2020年発行枠の前倒し認可分の68%相当)に膨らむ見通し。前年同期比で4倍を記録する計算だ。

 多くはインフラ施設や産業団地の整備に用いられる。四川省政府を例示すると、起債した507億人民元の使途は、インフラ建設に140億人民元、工業団地造成に124億人民元など。

 19年通年の専項債起債額について、ある専門家は「全国で3兆〜3兆2000億人民元規模にまで拡大する」との見方を示している。

 中国財政部は19年11月、「専項債」と呼ばれる特別地方債の20年発行枠の一部を前倒しで認可すると発表した。認可枠は1兆人民元に設定する。これは19年発行枠(18年比59%増の2兆1500億人民元)の47%に相当する規模。使途などを早急に策定し、早期の発行・使用に向けた準備を進めることで、確実に成果を出す狙いだ。

 専項債と呼ばれる特別地方債は、地方政府の特別会計で公益事業向け資金調達を行うもの(地方債のうち一般債は赤字に含まれるが、専項債は赤字に含まれない)。


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