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  ニュース     2020/04/20 18:59

中国:江蘇省「新インフラ」整備加速、IoVで従来分野と融合発展 無料記事

 国策に呼応して、江蘇省が新規分野のインフラ整備に絡んだ計画策定に乗り出している。当局の江蘇省工業情報化庁は先ごろ、「デジタルインフラ推進、情報消費拡大、5Gネットワーク支持・発展に関する政策意見」の策定に着手した。国が整備推進する「中国7大新インフラ」の建設を加速。5Gに関しては、2020年に5万2000カ所の5G基地局を新設する構想を練っているという。21世紀経済報道が20日付で伝えた。
 江蘇省の各都市が新インフラ整備を推進していく上でのキーワードは、「IoV(車のインターネット)」だ。国家工業情報化部は19年4月、江蘇省無錫市を中国1カ所目の「IoV建設先導区」に指定。足元で、技術応用や産業生態系づくりといった各方面で実質的な進展を得ている。すでに総延長280キロメートルの市内道路に設置された240カ所の信号機がIoV仕様に改造された。産業生態の面でも、先導区に複数関連企業を誘致。異なる製品や産業が融合発展していくための土壌を育んだ。
 江蘇省省都の南京市は11日、新インフラ、新消費、新産業、新都市の“四新行動計画”を発表。関連346事業に総額5454億人民元(約8兆3200億円)を投じる計画を披露した。新インフラを柱とした南京市の四新行動計画は、伝統的なインフラ建設とはステージの異なるハイテク応用を促進。社会のイノベーションや投資効率の向上につながると期待される情勢だ。なかでも新型コロナウイルスによるネガティブインパクトが持続する背景下、新インフラと従来インフラの効果的な結合は、経済大省である江蘇省が採るべき新たな進路になると目されている。
 中国共産党は3月4日、政治局常務委員会を開催。新規分野のインフラ整備に一段と傾注する国策を確認した。「中国7大新インフラ」として、EV充電設備、5G基地局、都市高速鉄道、ビッグデータセンタ、AI(人工知能)、IIoT(産業用IoT)、超高圧送電線――を提示している。


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