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  ニュース     2020/03/06 18:59

ペトロが天然ガス輸入一部停止か、「不可抗力条項」発動 無料記事

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、中国で天然ガスや液化天然ガス(LNG)の需要が減少している。石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)は、「フォース・マジュール条項(不可抗力条項)」を発動し、一部のサプライヤーに対して輸入契約の一時停止を通知したもよう。ただ、具体的な規模や期間は明らかになっていない。外電が5日、消息筋情報として伝えた。

 同社は天然ガス需要の4割を輸入に依存する。うち70%がパイプラインを通じて中央アジアやロシアから輸送され、残りはLNGの形で輸入されているという。

 「不可抗力条項」とは、地震、洪水、台風、戦争、暴動、ストライキ、伝染病など、予測・制御できない外的事由により義務を遂行できなかった場合、義務不緩行の責任を免れるというもの。これまでの報道によると、新型肺炎の拡大を受け、中国政府は一部企業に対して「不可抗力事実証明書」の発行を開始している。

 これ以前には、同じく国営石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)についても、一部のサプライヤーに対してLNG輸入契約の一時停止を通知した――との情報が流れている。

 国有企業の中国石油天然気は、石油、天然ガスの採掘・生産で国内首位。大慶油田などを保有する。傘下油ガス田の確認埋蔵量は、原油が76億4100万バレル、天然ガスが76兆4670億立方フィート(18年末)。石油化学も手がけ、規模は中国石油化工(サイノペック:386/HK)グループに次ぐ。


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