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  ニュース     2019/11/01 19:40

中国:「コールドチェーン物流」導入加速、18年市場は73.67兆円規模 無料記事

 コールドチェーン物流の導入が中国で相次いでいる。冷蔵コンテナ、冷凍コンテナを利用することで、品質が劣化する前に生鮮品などを遠方の目的地に届けることが可能だ。鉄道と海運を一体運用する「マルチモーダル」の利用を通じ、輸送時のスピードアップ、ロス率引き下げによるコスト削減を実現する。工人日報が10月30日付で伝えた。

 中国の生鮮品生産量は急ピッチな伸びが続いている。近年では生鮮品の年間輸送量が約4億トンに拡大し、コールドチェーン物流の採用比率も高まってきた。食品流通分野に占めるコールドチェーン物流の比率は、足もとで青果が5%、肉類が15%、水産品が23%などに拡大している。

 内陸部の新疆ウイグル自治区では、冷蔵倉庫と冷凍倉庫の総容量が253万トンに達し、コールドチェーン物流を担う道路輸送企業99社が活躍。トラック164台(積載可能総重量2200トン)が稼働中だ。

 今年下半期に入り量販大手もコールドチェーン物流能力の増強を宣言。蘇寧易購集団(002024/SZ)傘下の蘇寧物流有限公司は先ごろ、コールドチェーン物流倉庫の総面積を2022年に100万平方メートルまで引き上げると発表した。小売業界で最大規模のコールドチェーン物流サービス企業に躍進するという新目標を打ち出している。

 中国国家鉄路集団有限公司の傘下企業もまた、投資拡大の計画を策定。鉄道車両のグレードアップ、装置・設備の標準化、倉庫設備の整備などを通じ、コールドチェーン物流市場の開拓を加速すると発表した。

 中国物流購入連合会の冷鏈物流専業委員会によれば、中国のコールドチェーン物流は市場規模が右肩上がりに拡大している。18年は通年で概算4兆8100億人民元(約73兆6700億円)に達した。前年比で20.25%も伸びたという。


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