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  ニュース     2020/08/26 19:30

中国EV蔚来が「BaaS」参入、動力電池はリースに 無料記事

【亜州ビジネス編集部】 中国の新興電気自動車(EV)メーカーが動力電池を中心とする「BaaS (Battery as a service)」という新たなビジネスモデルを確立する。蔚来汽車(NIO/NYSE)は20日、車両と電力電池の販売を分離すると発表した。消費者には車体のみ販売し、動力電池はリースで提供する。経済日報などが26日までに伝えた。
 本体のみ購入することで、消費者は車両代金を7万人民元(約108万円)も抑えられる。蓄電容量70キロワット時の動力電池は、毎月980人民元の費用でリースとした。
 蔚来汽車は過去5年にわたって交換式動力電池の研究を重ねてきたという。関連特許の保有件数は1200件以上に達した。
 すでに動力電池リースの新会社「蔚能電池資産公司」を8月18日に立ち上げている。各EVユーザーに対してサービスを提供する狙いだ。蔚来汽車が中国に設けたEV電池交換ステーションは143カ所を数える。
 蔚来汽車による第2四半期(4〜6月)の納入台数は、前年同期比190.8%増の1万331台に拡大した。前期比では169.2%増。SUV「ES6」、「ES8」の出荷台数は、6月末までの累計で4万6082台に上った(うち2020年1〜6月は1万4169台)。6月単月では、出荷台数が前年同月比179.1%増の3740台に拡大した。車種別では、「ES6s」が2476台、「ES8s」が1264台に上る。
 同社の月次納入台数は4カ月連続で増加中。新型コロナウイルスの感染拡大が逆風となり、1月(1598台)、2月(707台)と苦戦したものの、3月(1533台)、4月(3155台)、5月(3436台)、6月(3740台)と販売を徐々に伸ばしている。昨年には、業績不振による資金繰りの悪化が警戒されたが、今年に入り復調しつつある格好だ。


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