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  ニュース     2020/03/05 19:09

中国:2月住宅供給は複数都市「ゼロ」、成約面積も8割減 無料記事

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国で住宅の供給、成約がともに大きく減少している。易居傘下のCRICリサーチによると、2月は主要27都市の半数以上で住宅供給が「ゼロ」となり、成約面積も8割の落ち込みを示した。防疫政策の影響で不動産デベロッパーの多くが工事の一時停止を強いられため。2月中下旬になって、工事はようやく再開されつつあるという。経済参考報が4日伝えた。
 CRICリサーチの調べによると、重点モニタリング都市27カ所で2月に供給された住宅の面積は85万平米。前年同月比で85%減、前月比で92%減となった。うち一線都市では18万平米(前年同月比81%減、前月比86%減)にとどまり、中でも北京、上海、深センはゼロ。新たに住宅が供給されたのは広州だけだった。
 二線、三線都市はさらに落ち込みが大きい。2月の供給面積は68万平米に縮小し、前年同月比で85%減、前月比で93%減となった。感染状況が比較的落ち着いている長江デルタなどは一定の住宅供給が確認できたが、感染者の多い武漢や長沙、鄭州など中部エリアは3月も厳しい情勢が見込まれるという。
 供給縮小や外出規制を受け、販売状況も悪化した。重点モニタリング都市27カ所の住宅販売面積は240万平米で、前年同月比77%減、前月比83%減の水準となっている。うち一線都市は29万平米(同73%減、82%減)、二線・三線都市は211万平米(同78%減、84%減)。二線・三線都市では、武漢、寧波、重慶などで成約面積がゼロとなった。
 業界関係者によると、北京、上海、広州などでは現時点で工事再開率が50%以上に達しており、3月には供給量がやや回復する見込み。外出規制の緩和に伴い、販売も総じて回復に向かうとみられている。


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