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  ニュース     2020/02/03 18:59

福森薬業の株価急騰、中医薬「双黄連」が新型ウイルスに効果との報道 無料記事

 3日の香港マーケットで、中医薬メーカーの福森薬業(フーセン・ファーマシューティカル:1652/HK)の株価が急騰し、一時は前日比248%高の20.00香港ドルまで上昇する場面が見られた。一部メディアが1月31日夜、同社の生産する中医薬「双黄連口服液」に、新型コロナウイルスを抑制する作用があることが発見された――と報じたことが手がかり。共産党機関紙の人民日報なども報道したことから、中国各地の薬局に人が殺到し、同中医薬を求めて長蛇の列を作った。ただ、人民日報は翌1日、「効果があるかどうかを判断するには、一段の検証が必要」とし、冷静になるよう呼びかけている。
 福森薬業も3日、事情説明の公告を発表。中国科学院傘下の上海薬物研究所、武漢病毒研究所の初歩的な共同研究によって、「双黄連口服液」に新型コロナウイルスを抑制する作用がある可能性が指摘されたと発表した。ただ、上海薬物研究所は同時に、さらなる臨床試験によって抑制効果を検証する必要があるとも指摘したという。
 河南省淅川県に拠点を置く福森薬業は、風邪薬「双黄連感冒薬」の口服液(内服薬)、注射薬を主に生産。同社によると、「双黄連」は「金銀花(きんぎんか)」「黄ゴン(おうごん)」「連翹(れんぎょう)」を主成分とし、各種感染症の治療に使用される。現在、中国国内で12社が「双黄連口服液」の生産許可を保有している。
 日本時間の午前12時30分現在、福森薬業の株価は前営業日比53.3%高の8.80香港ドルで推移している。


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