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  ニュース     2019/11/20 18:59

ICファウンドリ台湾2位UMC、サムスンスマホ5Gチップ大口受注 無料記事

 半導体ファウンドリ(受託生産)の台湾2位企業が韓国サムスン電子(005930/KS)のサプライヤーに食い込むもようだ。ICファウンドリ世界4位の聯華電子(UMC:2303/TW)はこのほど、サムスン電子のシステムLSI部門から大口受注。回路線幅28ナノメートル(nm)の加工プロセスを導入した5Gスマートフォン(スマホ)向けイメージシグナル処理装置(ISP)の量産に乗り出す予定だ。2020年から大量出荷する。中国電子報が19日、消息筋情報として伝えた。
 サムスン電子は5Gスマホ用ISPの回路設計を完成したばかり。来年第1四半期から生産をUMCに託す構えという。四半期ベースのシリコンウエハ加工枚数は約2万枚に上る見通しだ。
 このところUMCは、韓国IC加工需要の取り込みに成果を上げている。アナパス(123860S/KS)からはOLEDのドライバICを受注した。28nmプロセスを提供する。マグナチップ社からは28nmプロセスのOLEDドライバICを受注した。また、タッチコントローラICとドライバICを1チップまとめたTDDI(Touch and Display Driver Integration)も80nmプロセスで受託生産する。
 アナパスとマグナチップは、いずれもサムスン電子製OLEDの主要なICチップサプライヤーだ。
 内外の受注が舞い込むなか、UMC工場の設備稼働率は上昇しつつある。来年第1四半期には、8インチ工場と12インチ工場がそろってフル稼働に移行する可能性が出てきた。
 UMCは今年10月1日、三重県の富士通セミコンダクターの残余権益を正式買収。合弁運営していた12インチ工場の全生産能力を手中に収めている。ICファウンドリ事業の世界シェア10%を回復し、ランキングも世界2位に返り咲く見通し。首位に君臨する台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)との差を縮める。


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