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  ニュース     2020/06/12 18:59

小米・OPPOのインド工場フル操業困難、輸入で代替もコスト増 無料記事

 新型コロナウイルス流行の影響で一時生産停止を強いられたインドのスマートフォン工場について、中国の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)や広東欧珀移動通信(OPPO)が厳しい局面に立たされているようだ。5月に操業再開の当局承認を得たものの、人手不足が深刻なため、正常な稼働水準を回復するのが困難な状況という。2カ月にわたる工場閉鎖中の受注を消化するには輸入で代替するしかないが、コスト増加は避けられない。香港メディアが12日、外電報道を引用して伝えた。
 報道によると、小米はインドで販売するスマホの大部分について、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ:2317/TW)の現地工場に組み立てを委託。OPPOはニューデリー近郊に組み立て工場を構える。うちOPPOは5月7日に操業を再開したが、工場労働者の間で新型コロナ陽性患者が確認されたため、再び1週間の閉鎖を強いられた。
 調査会社のIDCによると、インドのスマホ出荷数は今年第1四半期(1〜3月)に前年同期比1.5%増の3250万台だった。オンライン販売向け出荷の増加(9.0%増)で辛うじてプラス成長を確保したものの、新型コロナ流行により3月半ばにロックダウン(都市封鎖)が実施される中、オフライン販売向けの出荷は3.5%減少している。うちシェアトップの小米は出荷台数が3.4%増の1010万台、5位のOPPOは41.0%増の340万台だった。
 小米はスマホを主力製品とするほか、スマートテレビ、ノートパソコン、AIスピーカー、スマートルーターなどのIoT・ライフスタイル製品を扱う。従来はオンライン販売を中心としていたが、近年は実店舗の設置に注力。オンライン、オフラインを融合させた「新小売」戦略を展開する。主力のスマホでは、世界と中国でともにシェア4位(19年、IDC調べ)。


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