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  ニュース     2020/01/09 18:59

中国:19年CPI上昇率は2.9%、8年ぶり大きさも抑制目標内に 無料記事

 中国の国家統計局が9日発表した物価統計で、2019年の消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇した。上昇率は前年の2.1%から0.8ポイント拡大し、11年(5.4%)以来8年ぶりの大きさを記録している。ただ、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で示した年間抑制目標「3.0%前後」の範囲内に収まった。

 CPI上昇率の加速は、豚肉価格の高騰が主因。家畜伝染病「アフリカ豚コレラ」の流行を背景とした需給ひっ迫によるもので、牛肉や鶏肉などその他畜肉にも値上がりが波及した。統計局のデータによると、豚肉価格は19年に前年比で42.5%上昇(18年は8.1%下落)。畜肉全体では29.1%高となった。

 もっとも、非食品のCPI上昇率は1.4%と低水準にあるため、市場では「全面的なインフレリスクは存在しない」との見方が優勢だ。通年のインフレ抑制目標を達成したこともあり、今後も緩和的な金融政策が続くとみられている。

 一方、19年の生産者物価指数(PPI)は前年比で0.3%下落した。下落に転じるのは16年以来3年ぶり。業種別の下落率は、化学繊維が6.1%、製紙・紙製品が5.0%、石油・天然ガス採掘が3.6%、パソコン・通信・電子設備製造が0.9%、自動車が0.7%などとなった。


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