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  ニュース     2020/05/13 18:59

コカ・コーラと蒙牛が中国合弁、高級牛乳販売へ 無料記事

 パスチャライズド牛乳(低温殺菌牛乳)の販売強化に向けて、コカ・コーラ(KO/NYSE)と中国蒙牛乳業(チャイナ・モンニウ・デイリー:2319/HK)が中国に合弁企業を設立する見込みだ。新たなブランドで市場の開拓を加速する狙い。価格競争を避けながら高品質の新製品を市場投入する計画という。両社が明らかにした内容として、北京商報が13日付で伝えた。
 新設する合弁企業を通じ、両社は乳製品の研究・開発を進める。加工技術、販路などの各面で築いた優勢を活かす狙いだ。コカ・コーラは今年1月、栄養の豊富な高級ミルクブランド「フェアライフ(Fairlife)」の残余権益を取得。「健康増進」を意識した製品構成を目指す方針を打ち出した。
 一方、蒙牛乳業は生菌体を含んだ「低温ヨーグルト」の販売で15連続中国トップを走っているものの、ライバル企業として長年にわたって敵視してきた内蒙古伊利実業集団(600887/SH)の経営規模には達していない。2019年の売上高は、業界首位の伊利が902億2000万人民元(約1兆3600億円)に拡大したのに対し、蒙牛は790億3000万人民元に停滞した。売上高の差は、100億人民元を超えている。
 コカ・コーラと蒙牛の背後には、いずれも中糧集団の影がみえる。中央企業(中央政府直属の国有企業)の中糧集団有限公司(COFCO)は2009年7月、経営難に陥った蒙牛の株式20%を61億香港ドルで取得し、筆頭株主となった。COFCOはまた、コカ・コーラとも合弁。優良企業の中糧可口可楽飲料有限公司を2000年4月14日に設立した。COFCOが65.0%を出資し、コカ・コーラが残り35.0%を出資している。


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