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  ニュース     2020/02/28 18:59

新型コロナでノートPC生産難、2月の世界出荷47%減少へ=調査会社 無料記事

 ノートパソコン(ノートPC)の品薄傾向は当面、持続する見通しだ。世界シェア首位の中国で工場の操業が不安定化しているためという。エレクトロニクス市場調査の集邦諮詢は2月28日、今年2月のノートPC世界出荷について、当初予想の1080万台から570万台に47%下方修正すると報告した。前年同期と比較し、47.6%のマイナス成長となる。
 第1四半期のノートPC世界出荷も修正し、当初予想の3500万台から2750万台に21%引き下げた。前四半期比で35%、前年同期比で26%ずつの減少を想定した。
 中国のノートPC受託生産工場は、2月10〜17日にかけて一部のラインを操業再開したものの、新型肺炎の影響が波及するなか、設備稼働率は低いままで推移している。生産ラインを順調に再稼働させた工場でも、物流網の寸断で資材搬入、製品出荷が停滞。生産状況が完全に復旧するまでには、少なくとも1カ月以上を要するとの見方を示した。生産数量の回復時期について、早くても4〜5月にずれ込むと予想している。
 また、ノートPCに用いる部品群に関しても、多くは中国製で占められていると指摘。プリント配線基板、電池、偏光フィルター、受動素子、ヒンジなどの供給も不安定化していると懸念した。
 通常は例年2月に集中する教学に適したノートPC端末「Chromebook」の調達についても、単価が低いだけに、多くの中国企業は受託生産に消極的になっていると分析。生産や物流網が滞るなか、4月の入学シーズンまでの納品は間に合わない可能性が高いとの見方を示した。


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