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  ニュース     2020/02/27 19:05

中国:北京の車総量規制に緩和圧力、NEVナンバーでも取得待ち9年 無料記事

 中国首都・北京市が導入している自動車総量規制に対して、緩和を求める声が強まっている。北京市が2020年に発給予定の新エネルギー車(NEV)用ナンバーは、個人枠5万4400枚に対する申請者が第1期応募時までに累計46万7360人に到達した。順番待ちの最後尾に並ぶ人は、9年後の2029年にようやくナンバーが受け取れる計算となる。この状況に乗用車市場信息聯席会(CPCA)の崔東樹・秘書長はブログを通じて反応。「北京市が車ナンバー発給枠を適度に増やすことは、20年の国内車消費を安定させる上で重大な意義を持つ」との認識を示している。騰訊汽車などが26日付で伝えた。
 自動車ナンバープレートを管理する北京市小客車指標調控管理弁公室は25日、20年第1期自動車ナンバー申請・審査結果を発表。NEV用ナンバー申請者個人で46万7360人、企業で5633社(20年発給枠3000枚)に積み上がったと報告した。
 ガソリン車などの内燃機車向けナンバーの争奪はさらに過酷を極める。今月8日時点の申請数は、個人335万538人、企業2万7877社に膨らんだ。対して20年第1期抽選枠は個人ナンバーで6417枚のみ。年間発給枠の4万枚でみても、単純計算で取得までに83.9年を要する激戦ぶりとなる。
 新車販売市場が落ち込むなか、中国政府も車消費をテコ入れする立場だ。国家発展改革委員会は、大都市などが実施している自動車購入規制策の緩和を繰り返し呼び掛けてきた。
 小売売上高に占める新車販売比率は極めて大きいだけに、その失速は中国の消費成長に直接的なネガティブ影響を及ぼす。中国の19年新車販売は、前年比8.2%減の2576万9000台に低迷。2年連続で前年比マイナスに沈んだ。
 また、全国乗用車市場信息聯席会が19日に発表した週間データによると、2月第2週(10〜16日)の1日当たり乗用車小売台数は4098台に低迷し、前年同期比で89%も減少した。春節(旧正月)のズレと新型コロナウイルス肺炎の拡大が背景。営業するディーラーが少なかったほか、客入りも減少したことが逆風となった。
 第1週(1〜9日)の1日当たり乗用車小売台数は、前年同期比96%減の811台だった。第2週までの累計16日間では、同92%減の2249台に落ち込んでいる。乗聯会は足元の販売状況について、大幅な落ち込みは「一時的なもの」としつつも、回復のペースは各地方政府の支援策などに左右されると指摘した。


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