2019年の中国高級車販売市場で、独BMWが初の首位に立った。怒涛の新車攻勢を背景に、年間で72万台以上を販売。メルセデス・ベンツ、アウディの独競合を一気に追い抜いている。経済日報が13日付で伝えた。
　BMWの19年中国月間販売は、前年同月比で2ケタピッチの伸びを持続。単月販売で年間6回にわたって、中国高級車販売TOPにつけている。19年に中国投入したフルモデルチェンジ・マイナーチェンジ車は20型式を超え、独高級車3社で最多だった。
　中国での電動化戦略も加速。19年に販売した電動車は5万台を超え、この分野でも独高級車3社のTOPに立っている。
　現地販売の強化にも乗り出した。傘下「ミニ」ブランドのEV現地生産事業として、BMWがピックアップトラック・SUV生産の長城汽車（2333/HK）と進める合弁プロジェクトも足元で順調。江蘇省張家港市に設立した新事業会社「光束汽車」は、19年末に地元当局から営業許可証を取得した。長城汽車にとって、BMWは初の合弁パートナーとなる。光束汽車は張家港市に工場を建設する計画。20年に着工し、22年の完工を予定する。総投資額は51億人民元（約790億円）に上る見通しだ。年産能力は16万台。輸出向け内燃機関自動車（ICE）を製造するほか、電気自動車（EV）の開発を行う予定だ。EVの生産・販売に際しては、改めて当局の認可を得る必要がある。
　一方、BMWの後塵を拝したものの、メルセデスの19年中国販売は70万台を突破。自社の過去最多を更新した。新型5車を相次ぎ投入したSUVが販売好調をけん引。19年中国販売の40％をSUVが貢献している。Cクラス、Eクラス、Sクラスの主力セダン3車種も良好な販売成績を収めた。
　また、アウディの中国販売は19年に69万台。自社の中国販売最多を更新している。年後半に伸びを加速させた。12月販売は7万1487台に拡大し、9月に続き単月ベースの独高級車3社TOPに返り咲いている。
　19年世界高級車販売は、メルセデスが233万9562台（前年比↑1.3％）で4年連続の年間TOPブランド。BMWは216万8516台（↑2.0％）でメルセデスに17万1046台もの差をつけられている。アウディは184万5550台（↑1.8％）を販売した。うち12月はメルセデスが0.3％減の20万5968台、BMWが1.1％減の19万6116台、アウディが13.9％増の17万6000台となっている。


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