2019年12月の輸出入総額は、中国全体で前年同月比11.3％増の4585億米ドル（約50兆4636億円）に達した。うち輸出は7.6％増の2376億5000万米ドル。5カ月ぶりにプラス成長に転じ、市場予想（2.9％増）を上回る伸びを示している。輸入も16.3％増の1908億5000万米ドルに拡大。プラス成長は2カ月連続で、市場予想（9.6％増）以上のペースで拡大した。12月の貿易黒字は467億9000万米ドルと、前月（387億3000万米ドル）から拡大している。中国海関総署（税関）が14日発表した。
　一方、19年通年では輸出入総額が前年比1.0％減の4兆5753億米ドル。小幅ながら3年ぶりにマイナス成長に転じた。うち輸出は0.5％増の2兆4984億1000万米ドル、輸入は2.8％減の2兆768億9000万米ドル。貿易黒字は4215億1000万米ドルだった。
　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、19年通年で前年比5.6％増の18兆6100億人民元。輸出入全体に占める割合は59％と、前年に比べて1.2ポイント拡大した。うち輸出は7.8％増の9兆9500億人民元、輸入は3.1％増の8兆6600億人民元だった。
　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は、エリアごとに増減まちまち。最大の貿易相手である欧州連合（EU）が19年通年で前年比4.9％増加したほか、台湾が13.2％、アセアンが12.7％、韓国が2.0％ずつ増加した。半面、日本が2.6％、香港が7.6％ずつ減少。通商問題で対立する米国向けの輸出は12.5％減少した。米国からの輸入も20.9％減と大幅に落ち込んでいる。
　ただ、米国からの輸入は12月に人民元建てで前年同月比9％増の788億3000万人民元に伸びた。中でも農産品の輸入額が141億人民元に達し、前年同月の約3倍に膨らんだ。
　品目別の輸出額（人民元ベース）は、機械・電力設備がプラス成長を維持。輸出全体の58.4％を占める機械・電力設備の輸出額は、19年通年で前年比4.4％増の10兆600億人民元となっている。19％を占める7大労働集約型製品（服飾、紡績品、靴類、家具、プラスチック製品、バッグ、玩具）も6.1％増の3兆3100億人民元に伸びた。


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