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  ニュース     2021/07/28 19:00

中国:阿里雲の冬季五輪IDC、寒冷地でエコ稼働 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】2022年の北京冬季五輪開催を控え、阿里雲(Alibaba Cloud)が運用する河北省のインターネット・データセンター(IDC)が先ごろ稼働した。張家口市張北県に位置し、年間平均気温はわずか2.6度。最低気温はマイナス40度に達する寒冷地で、効率的なサーバー空冷を実現にしている。科技日報が26日付で伝えた。
 総投資額200億人民元(約3374億円)の同IDCは、サーバー100万台が設置可能。室内温度は25度に保たれる。年間約300日は外気を空冷に利用し、光熱費を大幅に削減することが可能だ。液浸冷却も利用している。空冷よりも熱伝導効率が100倍に達する新技術を採用した。排出する熱気やエアコンの水は暖房に使用し、冬季の省エネルギー稼働につなげている。廃水は硬度や伝導率の指標に基づき、再利用する仕組みだ。
 人工知能(AI)などの新技術を融合することで、年平均PUE(電源利用効率)を1.2より低く抑え、最低値を国際トップレベルの1.09まで落とした。標準炭換算量で年間8万トン、樹木400万本に相当する。
 近隣には風力と太陽光発電施設があるだけに、IDCのクリーンエネルギー利用率は50%を超えた。河北省と北京市は再生可能エネルギー電力取引について協定を締結。風力発電企業から直接電力を買い付けることができる。2021年5月までの取引は約4億5000キロワット時で、約40万トンの二酸化炭素排出が削減された。


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