詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2020/12/29 19:59

中国:最強寒波が到来、発展改革委「電力制限は復旧中」 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国では年末にかけ、今冬最強クラスの寒波が襲来する見通しだ。中央気象台は28日、寒波警報としては最も深刻な「オレンジ警報」を発令。同警報が発令されるのは4年ぶりという。石炭不足などにより一部エリアで電力使用制限が実施される中、一段の電力需要増が懸念されているが、国家発展改革委員会の担当者は「各地で制限措置は復旧中」と説明している。複数メディアが29日までに伝えた。

 中央気象台によると、強い寒気が西から東へ、北から南へと移動し、中東部の大半のエリアに影響を与える見通し。28日から31日にかけて、気温は10度前後低下する見込みで、局地的には16度以上も低下する地域があるとの予報だ。上海、合肥、無錫、武漢、西安などでは最低気温がマイナス5度以下、広州でも4度程度にとどまるとみられている。

 一方、中国では景気の回復や例年以上の寒さに加え、オーストラリア産石炭の輸入停止などが原因となり、各地で電力使用制限が実施されている。最強寒波の到来で一段の電力需要増が見込まれるが、発展改革委は電力供給を確保し、特に一般世帯への影響を避けるよう努める方針を示した。同委・運行調節局の担当者は28日、「湖南省では電力使用制限がほぼ復旧しており、江西省では19日からすでに制限を実施していない」と説明。浙江省などでも各地方ごとに対策を講じており、電力需給は基本的に安定していると強調した。

 同担当者はさらに、石炭供給を確保するための緊急対応を発動したと説明。山西省、陝西省、内モンゴル自治区などの主産地に対し、安全確保という前提の下、生産能力を拡大するよう要請したことを明らかにした。また、需給情勢に応じて石炭の輸入を拡大し、暖房用需要を優先する方針も示している。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース