ニュース 2021/05/12 19:00
中国:商銀3月末不良債権比率1.80%へ改善、残高は2.79兆元に増加
経済・統計
【亜州ビジネス編集部】中国で銀行の不良債権比率が改善している。中国銀行保険監督管理委員会の発表(11日付)によると、国内商業銀行の不良債権比率は2021年3月末時点で1.80%となり、20年12月末の1.84%から0.04ポイント低下した。同比率の改善は2四半期連続。ただ、不良債権残高は2兆7883億人民元(約47兆円)と、12月末比で868億人民元(↑3.2%)増加した。
中国商業銀行の不良債権比率は19年3月末に改善した後、20年9月末まで悪化または横ばいが続いていた。特に20年に入ってからは新型コロナウイルス流行の影響もあり、9月末時点で1.96%と過去数年で最も高い水準に達していた。
一方、“不良債権の予備軍”とされる「関注類(注目先)」の貸出残高は3月末時点で3兆7396億人民元に減少。貸出全体に占める比率は2.57→2.42%(↓0.15ポイント)に低下した。中国の商業銀行は、融資先の返済能力に基づいて債権を「正常類(正常先)」「関注類」「次級類(要注意先)」「可疑類(破たん懸念先)」「損失類(破たん先)」の5段階に分類。うち「次級」「可疑」「損失」が不良債権と位置付けられている。
貸倒引当金の残高は5兆2180億人民元。12月末比で2346億人民元(↑4.7%)増加している。不良債権引当カバー率(不良債権に対する貸倒引当金のカバー率)は184.47→187.14%(↑2.67ポイント)に上昇した。
また、3月末時点の国内金融機関の総資産は329兆5810億人民元、総負債は301兆9912億人民元。前年同期比でそれぞれ9.0%、9.1%増加した。このほか、商業銀行全体の純利益は1〜3月期で6143億人民元となり、前年同期比で2.4%増加。20年通期の2.7%減益からプラス成長に転じている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国商業銀行の不良債権比率は19年3月末に改善した後、20年9月末まで悪化または横ばいが続いていた。特に20年に入ってからは新型コロナウイルス流行の影響もあり、9月末時点で1.96%と過去数年で最も高い水準に達していた。
一方、“不良債権の予備軍”とされる「関注類(注目先)」の貸出残高は3月末時点で3兆7396億人民元に減少。貸出全体に占める比率は2.57→2.42%(↓0.15ポイント)に低下した。中国の商業銀行は、融資先の返済能力に基づいて債権を「正常類(正常先)」「関注類」「次級類(要注意先)」「可疑類(破たん懸念先)」「損失類(破たん先)」の5段階に分類。うち「次級」「可疑」「損失」が不良債権と位置付けられている。
貸倒引当金の残高は5兆2180億人民元。12月末比で2346億人民元(↑4.7%)増加している。不良債権引当カバー率(不良債権に対する貸倒引当金のカバー率)は184.47→187.14%(↑2.67ポイント)に上昇した。
また、3月末時点の国内金融機関の総資産は329兆5810億人民元、総負債は301兆9912億人民元。前年同期比でそれぞれ9.0%、9.1%増加した。このほか、商業銀行全体の純利益は1〜3月期で6143億人民元となり、前年同期比で2.4%増加。20年通期の2.7%減益からプラス成長に転じている。
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