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  ニュース     2020/11/11 19:00

中国:高級車ブランド値下げ攻勢、キャデラックやジャガーなど 無料記事

 販売下位の高級自動車ブランドを中心に、中国で値崩れが起きている。販売の積み上げを通じたシェア拡大が狙いだ。キャデラック、ジャガー、ボルボの値下げ販売が目立っている。北京青年報が11日付で伝えた。

 中国の高級車市場は、ドイツ系三大ブランドのBBA(BMW、ベンツ、アウディ)が販売台数のトップ3を独占している。これら3ブランドは、高級車市場シェアの9割近くを占めてきた。これをレクサス、キャデラック、ボルボなどが追う構図となっている。

 販売の上乗せを優先し、キャデラック、ジャガー、ボルボは小売値の引き下げに動き出した。9月の中国新車販売は、キャデラックが前年同期比41.7%増の2万6000台に上る。月次ベースでレクサスの2万90台を再び抜いた。形成の巻き返しを目指す。キャデラックの1〜9月累計販売は、前年同期比6.8%減の15万2860台で推移した。高級車4位のレクサスとの販売台数差を6000台近くに縮めている。

 一方、ボルボの中国新車販売は、前年同期比で9月が15.9%増の1万7292台、1〜9月が3.4%増の11万3278台。ジャガー・ランドローバー(JRL)は9月が28.5%増の1万1282台に伸びたものの、1〜9月では12.3%減の6万3800台に落ち込んだ。

 これら3社は、1台当たり5万〜14万人民元(約80万〜223万円)の大幅な値下げを断行している。主力モデルの最大値引き幅は、足元でキャデラック「CT6」が11万人民元、ジャガー「F-PACE」が13万人民元、ボルボ「XC90」が14万人民元などに拡大した。

 中国の高級車販売市場は、プラス成長を確保している。1〜9月の販売実績は、前年同期比10.9%増の178万7900台に達した。販売全体に占める比率も、13.8%と過去最大レベルに拡大している。今年通年では300万台の大台超えもあり得ると指摘される状況だ。


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