【亜州ビジネス編集部】中国のインターネット小売市場は2020年に、史上最大の規模に膨らんだ。国家統計局によると、同年の全国ネット小売売上高は前年比10.9％増の11兆7600億人民元（約188兆円）。うち実物商品のネット小売売上高は14.8％増の9兆7600億人民元に膨らみ、小売売上高全体の約4分の1を占めた。
　中国の小売売上高は20年に3.9％減の39兆1981億人民元に縮小。新型コロナウイルス流行の影響により、第1四半期（1〜3月）に前年同期比19.0％減と大幅な落ち込みを示した。ただ、コロナ禍による「巣ごもり経済」の発展により、ネット小売売上高は2ケタ成長を確保した。
　商務部は22日、統計局のデータを引用する形で、20年のネット小売市場の特徴を指摘。◆新たな消費形態の成長、◆越境ECの発展継続、◆農村Eコマースの浸透――を挙げた。うち新たな消費形態については、ライブコマースやオンライン教育、オンライン医療の成長に言及。うちオンライン教育の売上高は20年に前年比で140％増加し、オンライン医療の問い合わせ件数は同73.4％増加した。商品別では、フィットネス器材、保健食品、消毒・衛生用品、キッチン家電、ペット用品の売上高が軒並み30％超を記録している。
　また、越境ECによる輸出入総額は20年に前年比31.3％増の1兆6900億人民元に膨らんだ。農村部でのネット小売売上高は8.9％増の1兆7900億人民元に伸びている。


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