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  ニュース     2020/11/20 19:59

中国:小売市場に「男性経済圏」、化粧品や美容など高い伸び 無料記事

 化粧品や美容関係、キッチン関連の消費市場で近年、男性の消費力向上が目立っている。2020年版のホワイトカラー消費者調査リポートでは、医療美容品ユーザーの30%は男性で、女性とほぼ同水準の毎月1000人民元(1万5800円)以上を投じている実態が明らかになった。キッチン関連では、男性の53%が「週末に料理をする」と回答。女性の39.5%を大きく上回っているという。工人日報が17日付で伝えた。
 化粧品販売は男性インフルエンサーの活躍も一役買っている。わずか5分間で口紅5万5000本を売り上げた大物も登場した。5時間半では535万人民元を販売したという。19年の男性用口紅消費は、前年比で278%も急拡大し、男性向けブランド数も56%増加した。多数のメーカーが男性向け基礎化粧品シリーズの開発を急ぐなど、市場の伸びに期待が寄せられている。
 中国銀聯の調べでは、男性ユーザーの23%が毎月ネット上で5000人民元以上を買物し、女性の15%を大きく上回っている。また、西南証券のリポートでは、収入や社会的地位にかかわらず、男性は40歳以上になると別世代の男性よりも消費力が大きく向上する。これが「男性経済圏」を広げる原動力となってきた。
 従来、女性主体だった化粧品市場は、男性向けも大きく拡大している。中国産業研究院は、世界の男性化粧品市場について、2023年に786億米ドル(約8兆1600億円)まで膨らむと予測した。


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