【亜州ビジネス編集部】上海市政府は12日午前の記者会見で、11日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が2万3342人だったと発表した。うち有症が994人、無症状が2万2348人。無症状が96％を占めている。中国新聞網など複数メディアが伝えた。
　国家衛生健康委員会によると、中国全土の11日の新規感染者は2万4638人。うち有症が1251人、無症状が2万3387人だった。有症、無症状を含む感染者が最も多いのは上海市で、2位は吉林省だった。
　香港01によると、SNS上では上海市住民が食料難を訴えている。「野菜購入がますます難しくなっている。市外の宅配業者は入って来れず、周辺の飲食店やスーパーは全て閉店。ネット販売だけが頼みだが、完全に運頼みだ」などと投稿されている。
　また、台湾の中央通信社によると、上海市では陽性者数十人が仮設病院4カ所から入院を断られるケースがネット上で暴露され、当局の受け入れ能力に疑問の声が上がっている。市政府の8日の発表では、仮設病院4カ所が開業し、計3万8000床の提供が可能になった。コンベンション施設の「国家会展中心」を改造した仮設病院は5万床の提供が可能で、うち6000床の使用が始まったという。区レベル政府が設置した仮設病院のベッド数は2万1000床に上るが、なお十分でないようだ。
　SNSに投稿された動画によると、大型バスに乗せられた感染者数十人が午後7時から翌朝午前10時まで、仮設病院4カ所に受け入れを相次ぎ拒否された。高齢者や6カ月の乳児も含まれていたという。動画には女性が「家に帰りたい」「水も食事もない」などと叫ぶ様子が映されている。


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