【亜州ビジネス編集部】今年4月の輸出入総額は、中国全体で前年同月比2.1％増の4961億2000万米ドル（約64兆円）に拡大した。うち輸出は3.9％増の2736億2000万米ドル。増加率は前月の14.7％から鈍化し、2020年6月以来、1年10カ月ぶりの低い伸びとなった。ただ、市場予想の2.7％を上回っている。一方、輸入は前年同月並みの2225億米ドル。前月実績は0.1％減、市場予想は3.0％減だった。貿易収支は511億2000万米ドルの黒字。海関総署（税関）が9日発表した。

　1〜4月の累計では、輸出入総額が前年同期比10.1％増の1兆9757億8000万米ドルに拡大している。うち輸出が12.5％増の1兆943億5000万米ドル、輸入が7.1％増の8814億2000万米ドル。貿易黒字は2129億3000万米ドルだった。

　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜4月に前年同期比11.2％増の8兆100億人民元。輸出入全体に占める割合は63.6％となり、前年同期に比べて1.9ポイント拡大した。うち輸出は15.0％増の4兆4100億人民元、輸入は6.8％増の3兆6000億人民元に伸びている。

　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は1〜4月に総じて拡大。インドが25.6％、欧州連合（EU）が19.3％、米国が14.9％、韓国が14.7％、台湾が14.4％、アセアンが11.0％、日本が3.7％ずつ増加した。半面、香港は8.7％減。アセアンは20年から対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。

　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の57.9％を占める機械・電気設備の輸出額が1〜4月に前年同期比6.7％増の4兆400億人民元。うち携帯電話機が0.1％増などとなった。一方、労働集約型製品の輸出額は9.2％増の1兆2100億人民元で、全体の17.3％を占めた。


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