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  ニュース     2022/02/24 18:00

中国:地方都市が消費刺激、自動車・家電の需要掘り起こし 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】複数の地方都市が自動車、家電を中心とする消費刺激策を再び導入している。直近では、浙江省金華経済技術開発区や安徽省が新規導入を発表した。国策を順守し、「家電・汽車下郷」(農村部住民の家電・自動車購入に補助金を出す景気刺激策)に類似した独自の施策をそれぞれ講じている。経済参考報が23日付で伝えた。

 金華経済技術開発区は自動車購入に補助金を出す。1台当たり価格3万〜10万人民元(約54万6000〜182万円)の車両には3000人民元、価格10万〜20万人民元の車両には5000人民元を与えると通知した。1月20日から3月19日にかけて実施し、第1四半期の景気を上向かせる狙いという。

 安徽省は春節連休から消費刺激策を打ち出した。故郷に帰省した労働者層の購入需要を取り込む意図がある。スマート家電、グリーン建材などを対象とした。

 江蘇省揚州市もまた、「家電下郷」や「以旧換新」(買い替え奨励策)、消費チケット配布など、一連の消費刺激策も設けている。さらに多数の地方都市が独自の対策を導入した。

 業界団体の中国汽車工業協会によると、2021年に展開した新エネルギー(NEV)の汽車下郷を通じ、農村部のNEV販売は前年比162.2%増の106万8000台にまで拡大したという。中国NEV販売全体の30%近くを占めた。

 また、全国家用電器工業信息センターによると、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の国大保有台数は、足元で合計21億台を超える。中国では2008〜11年にかけて家電下郷プログラムを大規模に実行。膨大な家電需要を喚起した経緯がある。これらの耐用年数が上限に達した現在、大きな買い換え市場が眠っている形だ。

 国務院はこのほど、「農業農村の近代化推進に向けた第14次5カ年計画」を公布。自動車や家電など耐久消費財の買い換えを促す内容だ。


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