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  ニュース     2022/04/01 18:00

中国:若者7割が睡眠不足、運輸・不動産・ITなど問題深刻 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】若者層の睡眠不足問題が深刻化している。智聯研究院などが公表した「2022中国職場青年睡眠質量報告」によると、就業している若者層の過半が毎日午前0時すぎに就寝し、1日10時間以上の睡眠をとっているのはわずか2%に過ぎなかった。7割以上は1日当たり睡眠が7時間未満となっている。中国商報が3月30日付で伝えた。
 睡眠7時間未満の職種は、◆交通・運輸・物流・倉庫(84.1%)、◆不動産・建築(82%)、◆IT・通信・電子・インターネット(80.5%)――の順だった。一般的に長時間労働が多いとみられがちな研究開発(R&D)職については、「睡眠時間8時間以上が保証されている」という回答が30%を占めている。一方、法務、運営、市場、広報、広告は、夜ふかしや徹夜が多い傾向がみられた。なかでも法務では、睡眠時間6時間未満が3割に上っている。
 不眠の原因は、男性の場合は「職場のストレス」が47.7%でトップ。女性は「様々な考え事」が67.1%に達していた。男性の方がストレスや孤独感を抱えやすい実態があるという。年齢別では、27歳以上の過半が「職場のストレス」を不眠理由に挙げた。また、ストレスの内訳は、◆同僚との関係(23%)、◆長時間労働(17.6%)、◆仕事上の連絡が常に来る(17%)――など。人間関係の悩みは女性に多く見られた。これらの情勢を踏まえ、睡眠に関する商品やサービス市場は成長が著しいと総括している。
 市場調査会社の艾媒諮訊は、「2021年中国睡眠経済行業報告」で、2016年から20年にかけたマーケット規模は、中国全体で2616億3000万人民元(約5兆400億円)から3778億6000万人民元まで44.42%拡大したと指摘した。30年のマーケットに関しては、1兆人民元の大台を突破すると予測している。


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