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  ニュース     2021/11/17 18:00

中国:10月鉄道旅客8.8%減、全国2億4767万人 無料記事

 今年10月の鉄道旅客数は、中国全体で前年同月比8.8%減の延べ2億4767万人に低迷した。減少は3カ月連続となる。減少率は9月の3.5%からさらに拡大した。国慶節の連休期間における国内旅行者数の回復は鈍く、甘粛省などでは感染発生を受けて一部列車が運休となっている。国家鉄路局が発表した。
 10月の鉄道貨物輸送量は、0.4%減の4億644万トンで推移している。2カ月連続のマイナス成長となるものの、減少率は9月の1.1%減より小幅に収まった。1月からの累積では、2020年が減少していた反動で5.1%拡大している。
 電力不足の緩和に向け、鉄道による石炭輸送の強化などが進められた。10月の国家鉄道の燃料用石炭輸送量は25%増の1億2200万トンに達している。前月比でも21%増えた。鉄道輸送で直接石炭供給を受ける発電所363カ所では、平均在庫が10月末に19.1日分まで回復、9月末から5.1日分改善している。
 一方、中国と欧州を結ぶ貨物輸送(中欧班列)の運行本数は、10月中に1262本に達した。蘭州(甘粛省)やウルムチ(新疆ウイグル自治区)を経由する西線が628本、北京が起点の中線は219本、満州里(内モンゴル自治区)などを通る東線は415本を数えている。1月からの累積では26%増の12605本、輸送量は33%増の121万6000TEUに上った。20年の通年実績をすでに超えている。
 国家鉄路局によれば、1〜10月の鉄道固定資産投資完成額は6.7%減の5671億人民元(約10兆1900億円)に縮小した。マイナス成長率は1〜9月の7.8%から縮小したものの、減少基調が続いている。



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