【亜州ビジネス編集部】中国汽車工業協会は11日、今年3月の新車販売台数が前年同月比11.7％減の223万4000台に縮小したと発表した。マイナス成長は3カ月連続。生産台数も9.1％減の224万1000台に下向いた。ただ、前月比では販売が28.4％、生産が23.4％ずつ増加している。

　車種別では、乗用車の販売台数が前年同月比0.6％減の186万4000台（前月比25.1％増）、生産台数が0.1％減の188万1000台（同22.4％増）。商用車は販売台数が43.5％減の37万台（同47.7％増）、生産台数が38.0％減の36万台（同29.2％増）で推移した。

　3月の自動車市場について、新型コロナウイルスの感染拡大、地政学リスクの高まりが国内企業の生産・経営に一定の影響を及ぼしたと同協会は指摘している。半導体不足は完全には解消されておらず、さらにはバッテリー原材料価格の急速な上昇が自動車メーカーのコスト圧力になっている状況だ。多くのメーカーが相次いで値上げに踏み切っており、これが末端消費に影響しているという。

　1〜3月の累計では、全体の販売台数が前年同期比0.2％増の650万9000台だった。生産台数は2.0％増の648万4000台に上向いている。

　うち新エネルギー自動車（NEV）の販売台数は、3月単月で前年同月比114.1％増の48万4000台、生産台数は114.8％増の46万5000台に膨らんだ。前月比では販売が43.9％増、生産が25.4％増。1〜3月の累計では、販売が138.6％増の125万7000台、生産が142.0％増の129万3000台だった。

　一方、完成車の輸出台数は3月に前年同月比28.8％増の17万台。ただ、前月比では5.5％減少した。1〜3月の累計では、前年同期比58.3％増の58万2000台。うちNEV輸出台数は累計で290.9％増の12万台に達した。


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