鉄鋼業界の減産が中国で進んでいる。今年9月の1日当たり粗鋼生産量は、前年同期比21.2％減の全国245万8300トンに抑制された。前月比で8.45％の減産となる。今年ピークの4月と比べると24.6％の減産を達成した。月次ベースの1日当たり生産量は、直近約3年で最低に落ち着いている。業界団体の中国鋼鉄工業協会が25日に報告した。

　国家統計局の資料を提示し、今年1〜9月の生産量について、前年同期比で銑鉄が1.3％減の6億7107万トン、粗鋼が2.0％増の8億589万トン、鋼材が4.6％増の10億2035万トンで推移していると指摘。9月に入り減産傾向が鮮明化していると評価した。前年同期比の伸びは、粗鋼で2.5％、鋼材で1.0％ずつ低下。銑鉄に至っては、3.8％の増産から減産に転じていると補足した。

　また、世界経済の回復にともなって輸出も増勢にあると指摘。今年1〜9月の鋼材輸出について、前年同期比31.3％増の5302万トンに達したと報告した（うち9月は前月比2.6％減の492万トン）。一方、鋼材の9月輸入量は28.9％減の1072万トンに細っている。鉄鉱石の1〜9月輸入量は、前年同期比3.0％減の8億4195万トンに抑制されたと説明した。

　中国鋼鉄工業協会の会員メーカーは、今年1〜9月の利益が合算3193億人民元（約5兆6930億円）に拡大している。前年同期比で123％の増益を達成した。売上高は42.52％増の5兆2998億人民元で推移している。総資産負債比率は1.58ポイント低い61.37％に改善した。


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