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  ニュース     2022/02/28 18:00

中国:ウクライナ危機の影響、風力発電分野で複数 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】ウクライナ危機が中国企業の運営にも影を落とし始めている。潤沢な再生可能エネルギーを活用するために、複数の企業が現地進出した。風力発電関連の投資が特に目立っているが、いまのところ大きなネガティブ影響は受けていないとされる。都市快報が2月28日付で伝えた。
 ウクライナ関連事業に関する情報を開示した風力関連企業は、中国電力建設(中国電建:601669/SH)、上海泰勝風能裝備(泰勝風能:300129/SZ)、新疆金風科技(002202/SZ、2208/HK)、龍源電力集団(001289/SZ、916/HK)、中国能源建設(中国能建:601868/SH)など。このうち中国電建は最も影響が大きそうだ。
 まだ着工していないものの、中国電建は2021年4月、ウクライナの風力発電会社と800メガワット風力発電場を整備することで契約。受注額は9億9900万米ドル(約1154億円)に上る。
 風力発電設備の泰勝風能は、自社がウクライナ輸出した契約について、FCA(運送人渡し条件)またはFAS(船側渡し条件)で締結されていると指摘。すでに大部分を輸出済みで、かつ内外の大手企業を介しているだけに、代金などの回収不能リスクは低いとする見方を示した。デンマーク企業のヴェスタスに納入する。
 風力発電設備大手の金風科技は、19年にウクライナ市場進出した。「現地の風力発電事業プロジェクトには投資していない。受注した製品をスケジュール通りに納入している。地政学上のリスクは影響を受けていない」などと説明した。
 また、ウクライナの風力発電事業に関し、龍源電力は「いまのところ動乱の影響は、一切及んでいない」と指摘。19年に投資したプロジェクトについて、同国西南部のオデッサ州で支障なく稼動していると補足した。


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