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  ニュース     2022/05/24 18:00

中国:サル痘ウイルス検査キット、聖湘生物など開発済み 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】多数の中国企業が「サル痘(monkeypox)」に関心を寄せている。感染拡大の「危機」を「機会」ととらえ、聖湘生物科技(688289/SH)、*ST上海科華生物工程(*ST科華:002022/SZ)、上海之江生物科技(之江生物:688317/SH)などが自社の取り組みを相次ぎ発表した。一方、 春百克生物科技(百克生物:688276/SH)などは市場のうわさを否定し、サル痘関連薬品の開発を手掛けていないと説明している。

 聖湘生物は22日、サル痘ウイルスの核酸断片を検出できる検査キット(PCR-蛍光プローブ法)を保有していると発表した。迅速にウイルス同定を可能にすると説明した。 

 科華も22日、多数の国でサル痘ウイルスの感染拡大が報告された点を重視し、検査キット(PCR-蛍光プローブ法)を開発したと報告。関連技術の蓄積を続けていると解説した。

 之江生物は23日、自社開発のサル痘ウイルス核酸測定キット(蛍光PCR法)」がCE認証(EUで販売される指定製品に関する基準適合マーク)を得ていると説明。自社サイトに製品を紹介したところ、すでに内外で少量ながらも注文を受けたことを明らかにした。

 広州達安基因(達安基因:002030/SZ)は24日、前日付でCE登録を取得したと発表。蛍光PCR法のサル痘ウイルス核酸測定キットを世界市場に投入する方針を示した。

 一方、江蘇碩世生物科技(碩世生物:688399/SH)は検査キット「JC70115」を開発したと指摘しながらも、まだ認証が得られていないとコメントしている。広州安必平医薬科技(安必平:688393/SH)はサル痘ウイルス核酸測定キットを開発していないと説明。主に腫瘍スクリーニングと腫瘍精密診断の分野に注力しているだけで、感染症検査は主要事業ではないと強調した。百克生物もまた、自社の擁する水疱瘡ワクチンはサル痘の予防効果はないとコメント。サル痘予防のワクチンは開発していないと改めて説明した。

 これまで発生してきたアフリカ諸国(コンゴ、カメルーン、中央アフリカ、ナイジェリア、コートジボワール、リベリア、シエラレオネ、ガボン、南スーダン)以外でも、サル痘の感染拡大が報告されている。アフリカ以外のサル痘の患者は、北米や欧州、オーストラリア、イスラエルなどでも相次ぎ確認された。発熱と発疹で発病し、膿で満たされた腫れが生じる例もある。数週間にわたって痛みと感染力が続くという。


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