【亜州ビジネス編集部】小型のプラスチックブロックを組み合わせる知育ブロック玩具市場で、中国ブランドの台頭が目立ってきた。中国の伝統的な意匠を取り入れた「国風」や、宇宙航空科学の中国航天科技集団とのコラボ製品など独自路線の発展が注目されている。工人日報が24日付で伝えた。

　中国玩具・乳幼児用品協会が今年4月に発表した業界白書によると、2020年に消費者が実際に購入したブロック玩具は最多に達し、全体の16.2％を占めた。華経産業研究院による7月の「中国ブロック業界簡易分析リポート」では、国内市場規模は130億人民元（約2594億円）に上ることが明らかされている。主な中国ブランドは北京愛其科技有限公司の「ONEBOT」や上海布魯可積木科技有限公司の「布魯可」、広東邦宝益智玩具有限公司の「邦宝」など。故宮文化や国家博物館などとのコラボ商品も根強い人気だ。

　知育ブロック玩具は、デンマークのレゴ・グループが世界大手として君臨している。しかし今年6月、「8〜9月をめどに一部商品を最大25％値上げする」と告知したことで、中国ブランドにとって追い風になりそうだ。ブロック数1000個以上のキットでも、中国ブランド製品の価格は160人民元にとどまる。一方、レゴの場合は数百〜1000人民元を超える水準だ。