空前のペットブームを迎えている中国で、ペット経済が盛り上がりを見せている。今年の春節期間（1月21〜27日）には、ペット動物病院グループ中国最大手の新瑞鵬寵物医療集団が米ナスダック上場に向けて目論見書を提出するなど高い注目を集めた。こうしたなか、国内のペット経済は保険市場にも波及。衆安在線財産保険（6060/HK）や泰康保険集団など国内保険大手が参入を加速している状況だ。ペット保険が含まれる家財保険の保険料収入は2022年に2ケタ成長を示した。広州日報が2日付で伝えた。
　中国のECプラットフォームで「寵物険（ペット保険）」とキーワード検索すると、多種多様な保険商品が販売されていることが分かる。ペット医療保険、ペット総合保障保険、ペット傷害医療保険以外にも、ペット第三者賠償責任保険、愛犬家賠償責任保険などの分類があり、引受保険会社は大地保険、太平洋財産保険、衆安在線財産保険、国泰財産保険などだ。こうしたペット保険の多くは、一部のペット病院と提携。賠償比率は指定病院が60％、非指定病院が40％として計算している。
　中国銀行保険監督管理委員会によると、国内保険会社による元受保険料収入は22年に前年比4.58％増の4兆7000億人民元（約90兆円）だった。このうちペット保険を含む家財保険は67.2％増の164億人民元に膨らんでいる。全体に占めた割合は小さいものの、増加率は保険の種類別で最も大きかった。
　再保険会社大手のスイス・リー・グループの分析によれば、25％前後の成長が持続した場合、25年までに中国のペット保険料規模は約14兆人民元（約268兆円）に達する見通しだ。ペット保険の普及率は1.2％超になると予測している。


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